てんていは、そんなふたりをしんぱいして、あるひ、きしにたたずんでいたふたりにいいました。
「おりひめ。またいっしょうけんめい、はたをおるのなら、ひこほしにあえるようにしてあげましょう。やくそくできますか?」
おりひめは、ひこほしにあえるのであればとおもい、
「はい」
と、へんじをしました。
「ひこほしよ。もういちどいっしょうけんめいたはたをたがやすのなら、おりひめにあえるようにしてあげましょう。やくそくできますか?」
ひこほしも、おりひめにあえるのであればとおもい、
「はい」
と、へんじをしました。
「やくそくしましたよ。ではまいとし、たなばたのよるには、ここにきてふたりあえるようにしましょう。」
そして、はじめてのたなばたのよるに、ふたりはあまのがわのきしにたって、おたがいに、むこうぎしをながめていました。
すると、どこからともなく、かささぎがとんできて、おりひめのあしもとにおりりたちました。ひこほしのほうにも、おなじようにべつのかささぎがおりたちました。
「てんていのめいにより、おふたりのかけはしになりにまいりました」
と、かささぎがいいました。
すると、つぎからつぎへとかささぎがとんできて、つばさをせいいっぱいひろげ、おたがいのつばさをつなげていきました。みるみるうちに、あまのがわにかささぎのはしができました。おりひめとひこほしは、りょうほうからかささぎのはしをわたっていきました。
こうしてふたりは、いちねんにいちどだけですたが、しちがつなのかのたなばたのよるにあうことができるようになりました。
めでたし、めでたし。
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